映像コントアワード2018


デジタルコンテンツに特化したお笑いカンパニーであるキャロット株式会社(Carrot Inc.)が『映像コントアワード2018』を開催しました。多くの映像コント(スケッチ)が公開され始めた2016年より、3回目の開催となります。映像コントおよび21世紀のお笑いにおいて必要な要素を価値基準として全11作品を選考しました。

2018年は映像コントの製作を行うグループはまだまだ少なく、継続的に製作しているのは2グループという状況でした。 内容に関しては、奇をてらった作品、超大作の作品というよりも、「映像コント」に対する基礎的なクオリティが高まったという印象でした。そういった意味では、各グループが思い描く「映像コント」がここにきて一度定義づけられた年だったとも言えます。

受賞作にはお笑い評論家の菅家しのぶさんによる解説があります。まずは作品を体感し、次に解説をもとに再視聴し、その他の素晴らしい映像コントにも触れていただければと思います。

視聴者にとっては作品ガイドとなるように、制作者にとっては活動の励みになるように、お笑い界にとっては一つの価値基準となるように、そして映像コントの普及と発展を目的としてお送りします。

◆開催日:2019年1月26日(土)

◆対 象:2017年12月〜2018年12月にWebおよびデジタルパッケージにて公開された映像コント。メンバー自身で脚本から編集までを完結させることが条件。

◆賞 品:最優秀作品賞へ作品名を刻印したブロンズ像を進呈

◆主 催:キャロット株式会社(Carrot Inc.)

◆開催経緯:キャロット株式会社は「21世紀型の革新的なお笑い体験の創出」を掲げ、法人化前の2011年より映像コントの制作・映像コントの翻訳・お笑いWebメディアの運営を行ってきました。

映像コントとは「映像効果をコントに応用することでお笑いにかつてない驚きをもたらす映像作品としてのコント」です。この新しいお笑いのフォーマットが芸人の創造力をかきたて、視聴者の心を揺さぶり、お笑い界の活性化になることを願って「映像コントアワード」を開催いたします。

《映像コントアワード2018 受賞作一覧》

【最優秀作品賞】

映像コントとして総合的に優れた最優秀作品に贈られる賞。

◆ネタバレ予告/Mr.Party

シンプル。とことんシンプル。誰が見ても、どうやって見ても、ああ、コイツが犯人だなあと分かってしまうバカバカしさ。また、そこから更に、どんどん状況が悪い方向へと転がっていく……ことが、先に分かってしまうバカバカしさ。また、その状況を客観的にツッコんでくれる人間がいないので、ただただストレートなバカバカしさが垂れ流される。そこがいい。見ている側が、否が応でもツッコまざるを得ないところがいい。[菅家しのぶ]

【優秀作品賞】

映像コントとして総合的に優れた作品に贈られる賞。

◆天才的名医/コントのシキシ

どんな病もたちどころに治してしまう万能薬を生み出した医者が、院長の命令で何処にも動くことが出来ない……という設定が、なにやら日本の企業体質を皮肉っているような。きっと気のせいなのだろう。だが、もしもそういう意図があったとしたら、その場を微動だにしない医者と、医者の元へと辿り着くことが出来ずに目の前で倒れ続ける患者という不条理で面白い画が、どことなく不気味で危うい状況に……。[菅家しのぶ]

◆選択肢2/Mr.Party

色恋に限らず、他人とのコミュニケーションに不安を感じている者としては、なにやら身につまされる思いで見てしまった。この世が、ここぞという場面で選択肢が提示される世界であれば、どんなに気楽だったか。それとは別に、あるシーンで会話の選択肢の中にヘンテコな台詞が組み込まれていて、それに対して主人公が「なんて言われるのか聞いてみたい魔力がある」と言っていたのにも、なにやら共感してしまった。……もしかして私は草食系男子なのだろうか。[菅家しのぶ]

【映像賞】

映像効果をお笑いに昇華した秀作に贈られる賞。

◆美女と野獣/コントのシキシ

ファンタジーな世界観が、一転して、アダルトビデオの導入シーンみたいな状態へと切り替わる画だけで、もう満点である。なんだ、あの落差は。また、その画のインパクトだけでは終わらずに、更に下世話に、不気味でエログロなやり取りが始まるところが、もうたまらない。心地の良い幻想を地面に叩きつけてえげつない現実で踏みにじった、恐るべき作品である。[菅家しのぶ]

【コンテクスト賞】

現代またはグローバルな事象への批評をお笑いに昇華した秀作に贈られる賞。

◆映える/Mr.Party

“インスタ映え”という言葉が流行語大賞に選ばれてから、およそ一年が経過した。その界隈にはまったくもって詳しくないのだが、当時、インスタグラムに写真を投稿して「いいね!」を稼いでいた人たちは、今も“インスタ映え”を意識した写真を撮り続けているのだろうか。どうも、よく分からない。見知らぬ他人から評価されるために写真を撮るという感覚が理解できない。写真なんて、記憶を切り取るものではないのか。意図的に作られた写真に、何の意味があるのか。このコントは、そんな不可解な時代の歪みのようなものを描いているのかもしれない。うーむ。[菅家しのぶ]

【お笑い賞】

お笑いとして本質的な面白みのある秀作に贈られる賞。

◆付き合ってんだろ/コントのシキシ

このご時世に、男が男のことを好きになる状況を笑いにしてしまうコントというのは、ちょっと軽率なのではないか……と思わなくもない。ただ、とはいえ、笑ってしまった。理不尽なキャラクター、カレンダーの絶妙な使い方、強引なペアルック、いちいち面白い。周りに無関係な客を配置することで、シチュエーションの特殊性を強調していたのも良かった。[菅家しのぶ]

【ドラマ賞】

ドラマ性をお笑いに昇華した秀作に贈られる賞。

◆ファミレス/Mr.Party

バカバカしいオチに笑ってしまったが、よくよく考えてみると、実は深いコントなのかもしれない。当事者同士では需要と供給の関係性が成立しているのに、それを悲痛で不快に感じられる第三者の介入によって、愛すべき均衡が崩されてしまう。これぞまさに、、その分野に一切関わりのない正義感に満ちた第三者がしゃしゃり出て来ては苦言を呈する、昨今のネット炎上の形式そのものではないか! まさか、その風刺として、このコントが作られたのではないか……いや、流石に深読みし過ぎだ。[菅家しのぶ]

【名演賞】

キャラクターの作り込みおよび優れた演技の出演者に贈られる賞。

◆生徒募集中!/コントのシキシ(全出演者)

予備校のコマーシャルをパロディ化するという発想が面白い。確かに、予備校のコマーシャルを見ていると、時たま、異常に個性的な講師が出てきて、うっかり目を奪われてしまうことがあるのだ。そこに着目するところが、実に良い。各講師のキャラクターに関しては、各々がちゃんと振り切っていて頑張っているが、個人的には化学の先生がツボ。あんまりお近づきになりたくない雰囲気がある。[菅家しのぶ]

【ショート作品賞】

映像ショートコントとして総合的に優れた秀作に贈られる賞。

◆これ以上は付き合えない!「友達をやめたくなる瞬間」5選/Carrot

ショートネタは瞬発力が大事だと思っているのだが、これの一発目はちょっと笑ってしまった。バカバカしすぎる。ネタバレになるので、敢えてここには書かないが、考える隙を与えないうちにこういう台詞を突っ込まれると、もう速攻だ。[菅家しのぶ]

【特別賞】

これまでの枠組みにはない秀作に贈られる賞。

◆補足され過ぎ/コントのシキシ

インタビューをテーマにしたコントといえば、以前にアンジャッシュが素材映像を編集する設定で演じていた記憶がある。あれは映像そのものをバカバカしくイジッていたが、こちらは字幕にのみ着目。口数の少ない監督の気持ちを忖度して、どんどん勝手な言葉を付け加えていくという設定が実に興味深い。身体性を重視する芸人とは違い、動画をメインで活動する上で、この手法を選んだのは適切な判断といえるだろう。じわりじわりと底意地の悪さが露呈し始める構成もいい。性格が悪い。[菅家しのぶ]

【翻訳賞】

翻訳した映像コントの秀作に贈られる賞。

◆100万人目の死/Studio C(翻訳:Carrot)

人の死を描いたコントは意外と少なくない。基本、笑ってはいけない状況なので、その重苦しい空気を壊しやすいのだろう。だが、笑いに転化しやすいからこそ、しっかりと凝った内容にしなければ独自性を出しにくい。その点、この作品は面白かった。タイトルから、なんとなく内容は予測できていたのだが、色々な角度から次々に祝われる不条理さがたまらなかった。また、お祝いの度に流れる曲が良い。あのチープさが素晴らしい[菅家しのぶ]

《映像コントアワード2018 受賞式の様子》

◆Carrot Inc.代表の日高がそれぞれの受賞作品を発表します

◆最優秀作品賞に選ばれたMr.PartyのCo-Hey!&KEIさんが欠席なので、代理でSAKAMOTOさんへブロンズ像を進呈

◆最後に映画監督のBonkuraさんよりコメントを頂きました

「映像コントの歴史は、制作に携わる皆が頭でっかちじゃなくて、経験を通じて良くなってきたところがあるんですよ。それはバカみたいに数こなさなきゃいけないわけで。バカみたいに数こなすことをやってきたのというのが凄く大事。」

◆来年の映像コントアワードはどんな作品が揃うでしょうか? ぜひチェックしてください!

《映像コントを制作したい方を募集中!》

Carrot Inc.では出演・脚本・監督・編集・スタッフなど様々な形で映像コントの制作を行いたい方を募集します!

スタジオや小道具などの費用負担、カメラや音声機材の貸し出し、撮影や編集や制作進行のノウハウ提供などで強力にサポートさせて頂きます!

「ウェブの芸人の1期生」として一緒に新しいお笑いの冒険にでかけませんか?

《出資者を募集しております》

キャロット株式会社では、映像コントおよび21世紀型の革新的なお笑い体験の創出を推進するにあたり、投資家様・スポンサー様からのご出資を募っています。皆さまからの条件に合わせて柔軟に対応させていただきますので、ぜひともご連絡頂ければ幸いです。

◆ご連絡はこちらへお願いします

キャロット株式会社(Carrot Inc.)

メール:hidakaアットcarrot-inc.jp

電話:050-5306-1793

担当:日高

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